お役立ち情報

このページでは弊社の製品についての情報や初めて製品を使う方のための基礎知識などの
様々な記事を載せております。
随時更新予定です。



 

弊社がお薦めする葉面散布の方法

ピカコー」のように、 海藻などの有機質を主成分とする安全な展着性の高い資材を使い、 単独もしくは特に強化したい物質と混用して葉面散布をすることをお薦めしています。
展着性の無い溶液を葉面に散布すると、撥水されて吸収効率が著しく低下してしまいます。
散布にはミスト装置を使用し、微細な粒子の霧が漂うような状態で散布すると、植物体の隅々まで霧が侵入し、全表面に付着するので効果的です。
また、ミスト装置で散布すると、使用する溶液量が30%程度で済むので生産コストの低減対策にもなります。


 

どのようなときに葉面散布をお薦めするか

(1)高品質で安全なプレミア農作物を生産するとき
(2)健康な農作物を育むとき
(3)生育を阻害するような環境が続いて根の機能低下、光合成能の低下が生じるとき
  ①土壌水分の過不足
  ②地温や気温の過不足
  ③日照時間の不足
(4)作物に要素欠乏が生じたとき


 

茎葉吸収と効果について


(※植物の断面図)

ピカコー溶液を葉面にミスト散布すると、直ぐに付着展開して面状の膜となります。
このため、溶液に含まれる植物栄養の各成分はゆっくりとエピクチクラ層の微細孔からクチクラ層へ透過します。
更に、クチクラ層のペクチンを通って表皮の葉肉細胞の細胞壁へと浸透し、原形質連絡系によって葉肉細胞へ達します。
その先は根から吸収された栄養物質の移動と同様に各組織へと運ばれて物質同化、生長のためのエネルギー、組織形成に夫々利用されます。
特に、葉面から吸収された糖や有機酸類は光合成のためのエネルギーとなるため、葉面吸収は細胞代謝によって一層積極的になります。
ですから、盛んに細胞が分裂や発育伸張している若い組織では速やかに吸収されるのです。
葉面散布の効果を上げるためには、以上のことをしっかりと認識しておくことが大切です。

一つの事例を挙げましょう。
イチゴの花托の上に形成された多数の花がミツバチによって受粉され、夫々が受精すると花托の肥大が始まり、緑色の小さな果実となります。
これがやがて白色に変わり始めると果実の肥大が加速されます。
この時期に、葉面や果皮の表面に薄い濃度のアミノ酸などの有機酸類を着色するまで散布し続けると肥大の促進し、そしてプレミアムと言われる美味しい果実が収穫できます。
これは、先に述べたような根拠があるからなのです。


 

有機液肥の栽培土壌への施用効果

◆作物の根とその根圏に暮らす微生物との相互関係
土壌中で生活する微生物群で、農作物と共生関係にあるのは細菌類、放線菌類、糸状菌類です。
作物の地上部で作られた光合成産物の有機物は、少ない場合でも数パーセント、多い場合では数十パーセントも根からその周囲に分泌されていることが知られています。
微生物は根から分泌される有機物を餌にして生活しています。
ですから、有機物の分泌量が多ければ多いほどそこに生活する微生物も多くなり、少なければ当然そこに暮らす微生物も少なくなります。
作物から餌となる有機物をもらって生活する微生物は、夫々に次のような働きをして作物の健全な発育をサポートしています。

①大気中の窒素を固定したり、施肥窒素がガス化して大気中へ逃げるのを抑えたりします。
②根の養分や水分の吸収を助けます。
③土壌に含まれていても根が吸収出来ない養分を吸収できるようにする働きをします。
④生長調整物質を産生して作物に提供します。
⑤作物に有害な物質を無毒化する働きをします。
⑥病原性のある菌の増殖を抑制する働きをします。
⑦抗生物質を産生し作物の健康を支えます。
⑧根群の健全な発達に相応しい土壌構造を構築します。

弊社では、栽培する作物のための有機養分としてだけではなく、共生関係にある微生物が好んで餌として利用し、活力を増すことによって積極的に前述のような働きを促すように有機液体肥料や微生物を利用した有機滋養液剤を作っています。
これらを作物の根域へ定期的に、そして持続的に施用していると作物と土壌微生物との共生関係をより発展させるので、健康で美味しい作物の生産に屹度役立つことと思います。
◆微生物による土壌構造の改善
微細な土壌の粒子や腐植は細菌が出す粘質物質によってくっ付きます。
これらはその後、糸状菌の菌糸によって更に大きな塊、即ち、団粒を形成します。
団粒が形成されると、団粒間の大きな隙間は排水の隙間であり、空気を抱える隙間でもあります。
団粒の中の小さな隙間は毛細管現象が働き、水や養分を保持することができます。
必要な空気があり、水や養分が保持される土壌は作物の根にとっても、また、微生物にとっても快適な生活環境です。
このような土壌では低温期に太陽の輻射熱で地温を維持する効果のあることも知られています。